ハイパーネットワーク社会研究所
所長 宇津宮 孝一
私は、2002年3月26日に開催された(財)ハイパーネットワーク社会研究所の 理事会および評議員会におきまして、公文俊平氏の後をうけて、新しく、 所長(兼専務理事)に就任しました。
当研究所は、1993年3月29日に総務省(旧:郵政省)および経済産業省 (旧:通商産業省)の認可を得て設立されました。設立の準備から、 創設期の立ち上げ、研究所の体制の確立、運営および研究や事業の推進 に至るまで、9年余の長きにわたり全力を傾注していただいて来られた 前所長 公文俊平氏、前副所長 月尾嘉男氏(総務省総務審議官)、 前専務理事 帯刀将人氏(大分県副知事)、顧問 尾野徹氏を始めと する関係者の皆様、本研究所の設置およびその後の運営に絶大なるご支援を いただいています総務省、経済産業省ならびに設立者であります大分県、 NTT、NTTデータ、NEC、富士通、及び賛助会員の皆様方にあらためて お礼を申しあげたいと存じます。そして、新しい時代に向けて衣替えしました 本研究所にこれまで以上のお力添えをお願い申しあげます。
本研究所の設立時の目的は、「21世紀に出現するハイパーネットワーク社会 (「高度情報ネットワーク社会」)の早期かつ円滑な実現に資するために、 その基本構造と成立に係わる社会的・技術的諸課題を調査研究し、地域での 実証実験を通じて、日本および世界の発展と市民生活の向上(QOL)に寄与する」 とされています。この10年間の情報通信(IT)技術の進展は目を見張るものがあります。 それらは、インターネット利用の日常化、デジタル化に伴うコンピュータと通信と 放送の融合、ブロードバンド(高速大容量)ネットワークの普及などに如実に 現れています。しかしながら、設立当時描いたハイパーネットワーク社会到来の姿には、 正直言ってまだ程遠い感がするのは否めません。裏返しますと、本研究所の設立構想が 時代に先んじていたと言えるのかもしれません。また、e-Japan構想で謳われて いる高度情報社会が21世紀初頭に到来することを、当時既に予見していたのだと、 その先見性の的確さを改めて思います。
さて、こうした時代背景をいま振り返りながら、来年10周年を迎える当研究所の これからの在り方をどうするのか、昨年度、公文所長の意向を受けて、 十分な時間をかけて所内で検討してまいりました。その結論は当たり前のことですが、 「時代を見据えて、これまで以上に、地域を基盤にして研究所の研究機能と能力を 高めよう。」ということでした。そして、次のようにこれからのハイパーネットワーク 社会研究所をして行こうというものでした。
以上を骨子とする2002年度の新たな研究所の体制を承認していただき、4月1日から、 公文理事長以下、共同研究員の方々を含めて総勢約20名近くのスタッフで、 研究所が再出発しました。東京の公文理事長・会津副所長と大分の研究所スタッフが 緊密に連携・協働しながら、地域に根差すユニークで世界に誇れる研究所としての 活動が始まりました。情報文明や情報政策などの情報社会論に関する調査研究、 地域IXなど情報ネットワーク技術やコンテンツ制作技術の研究開発、電子自治体 および教育の情報化などに関する研究や支援事業の実施、豊の国ハイパーネットワーク の利活用に関する調査研究や地域情報化の支援などに所員が積極的に取り組んで いますので、その成果が期待されるところです。
最後になりましたが、ハイパーネットワーク社会研究所は、社会に開かれた研究所 として機能するよう、これ自身も研究テーマとして調査研究しているところです。 本研究所が大分から世界への、また世界から大分への架け橋として機能し、 世界に誇れる情報社会科学の研究所として、その存在感を内外にアピールできます よう引き続き皆様方のご支援・ご協力をお願いします。
最終更新日: 2008年5月22日(木) 18:13 JST; 6,831 閲覧件数