ハイパーネットワーク2009別府湾会議 講師紹介

ハイパーネットワーク2009別府湾会議


第1セッション

Bill St. Arnaud (ビル・サンターノ) 氏

セッション講演者

Bill St. Arnaud 氏

CANARIE
Chief Research Officer

ビル・サンターノは、カナダ高度インターネット開発組織であるCANARIE Inc.の最高研究責任者である。 CANARIEで、CA*net 4と呼ばれるカナダ次世代光インターネットイニシアチブのコーディネートと実用化に責任を持ってきた。 彼はユーザー制御光パスの主要な設計者であり、そのコンセプトは、ユーザが自分自身のインターネットのネットワークトポロジーと、 特定のアプリや機器が必要とする完全に統合された設計を構成できるようにするためのネットワーク要素に、サービス指向 アーキテクチャを適用するものである。 最近は、大学や社会全体でのCO2排出量削減による地球温暖化を軽減するために、「ゼロカーボン」次世代インターネットを 構築するサイバーインフライニシアティブおよびグリーンITブロードバンドに取り組んでいる。 このイニシアティブのひとつのプロジェクトでは、家庭や他の無料のインターネットサービスやアプリケーションへの自由な光ファイバの 提供を通じて、二酸化炭素排出量を減らすために消費者を奨励する炭素税を用いるのではなく、報酬を与えることを奨励している。 彼は以前、TSA ProForma Inc. というネットワーク/ソフトウェア・エンジニアリング企業の創設者であり、社長であった。 またそのTSAは、極東とアメリカで経理・情報ビジネス分野において、広域ネットワークでのクラサバシステムを最初に開発したLAN/WANソフトウェア会社であった。 ビル・サンターノは、ISOCの評議員/ICANNのNomComm委員会/UKlight Steering委員会/GLORIAD政策委員会/ Neptuneカナダ監督委員会/Globecommのフェロー/GLIF政策委員会など、その他さまざまな委員会や協議会の委員を務めている。 2002年には、先進的カナダ人科学者の一人のエンジニアとして、タイム誌(カナダ)によって特集された。 2005年には、世界技術サミットにおいてコミュニケーション賞を受賞した。 インターネットや光ネットワーキング関係の多くのシンポジウムで、ゲストスピーカとして頻繁に招待されている。 彼はカールトン大学工学部の卒業生である。

講演概要 - グリーンIT/ブロードバンドおよびサイバーインフラ

私たちの未来の社会と経済への最大の脅威のひとつが地球温暖化である。ICT産業界だけのCO2排出量は、航空産業全体の炭素排出を超えると推定されている。ICTの産業界と研究コミュニティは、この問題に対処するために集団的責任がある。幸いなことに航空業界と比較して、ICTの産業界と研究コミュニティは、 直接的なCO2排出ゼロの手法を持っている。加えて、不人気な「炭素税」よりも「炭素報酬」を通して、社会のほかの分野における二酸化炭素排出量の削減の可能性を持っている。世界中の政府は二酸化炭素の排出量をいかに減らそうかと闘っている。最近では、「炭素税」を課すことと、いろんな取引形態とかカーボンオフセットシステムへのアプローチが推奨されている。しかし別のアプローチとして、炭素排出量削減を助ける「報酬」という考えがある。それは消費者が管理する、すべてのCO2排出量の60%以上に影響すると見られている。たとえば、「炭素のためのビット幅」とか、時々「gコマース」と呼ばれる取引の可能な報酬システムのひとつは、自分のエネルギー消費に割増料金を支払う同意をすれば、無料の光ファイバや無線製品、電子書籍や電子スクリーンなどの電子機器をあげることだ。そうすれば温度を適正化するとか、公共交通機関を利用にするとか、排出量を削減することにつながるだろう。このビジネスモデルは、消費者の利益だけではなく、通信事業者、光機器メーカ、eコマース業者にとって新しい収益機会を与えるものとなる。 大学もまたサイバーインフラを持ったCO2の主要な排出者のひとりとして、重要な役割を果たすことができる。サイバーインフラは課題の一部であるが、解決の一部でもある。概してサイバーインフラとICTの良さは、高速光ネットワークと機器はどこにでも設置できるということである。サイバーインフラのコンピュータ、データベース、計測機器、実験装置を、再生可能なエネルギーのある場所へ再設置すると、環境を保護するだけでなく、大学の大事なエネルギー費用を削減することができる。もっと重要な戦略は、大学や研究者が価値ある脱炭素マネーを稼ぐということだ。この戦略の好例としては、PROMPTイニシアティブ「地球温暖化防止次世代インターネット」において、研究者や機関がインターネット技術による脱炭素マネーを稼いで、CO2排出量削減を推進したことである。大学は、学生や教員が駐車や旅行、その他活動に割増料金を支払うという「gコマース」報酬システムによって、無料の教科書、ビデオ、音楽と交換することで、彼らがそれぞれの二酸化炭素排出量に取り組むことを奨励できる。

講演資料

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Mahabir Pun (マハビール・プン) 氏

セッション講演者

Mahabir Pun

ワイヤレス・ネパール・プロジェクト

マハビール・プン氏はヒマラヤ僻地の発展のため、無線技術を応用した仕事で知られるネパール人の教師である。 2007年にアジアのノーべル賞と謳われるマグサイサイ賞を受賞した。 マハビールが生まれたナンギ村は、ネパール西部にあるアンナプルナ山脈の南に位置する。 周辺にあるミヤジ地区には、世界中でグルカ兵として戦争をしてきたプン・マガール族が住んでいる。 ヒマラヤに囲まれる村は外の世界との交流もなく、近くの道路まで行くには、じつに7時間を要し、電話線すら開通していない未開の地だった。 しかしマハビールによる無線インターネット技術の応用により、村は大きく変化した。村の人々は世界とつながることができるようになったのだ。 少年時代の彼は、牛や羊を放牧しながら、紙や鉛筆、本すらない村の学校に通っていた。 その後、父親はマハビールのためにネパール南部の低地にあるチトワンに移住、高校を卒業するとともに教師となり、兄弟の学費を稼ぐために12年間働いた。 最終的に奨学金の助けもあって、ネブラスカ大学で学士号を取得した。 それから20年たった1992年、彼は村の若者のために帰郷し、高校の設立に尽力する事になる。 彼はメールチェックと海外の友人との連絡のために、毎月、最も近い都会であるポカラへ、いつも2日間かけて通った。 1997年、この活動がオーストラリアから4台の中古コンピュータの寄付となり、小型水力発電機により、高校でのコンピュータの授業へとつながった。 しかしコンピュータが増えるのはいいが、ポカラに電話回線をつなげられないということが分かった。 そこで彼は新たなアイデアを求めてBBC放送にメールをしたところ、2001年にこの問題が取り上げられ、 ヨーロッパやアメリカからボランティア達が、1年もたたぬうちに、パラボラアンテナでナンギ村と隣のラムチェ村を無線でつないでしまった。 さらに僅かな助成金により、すぐに山頂の中継局とポカラが結ばれて、2003年ナンギ村はオンライン化された。 彼のプロジェクトがネット上にアップされると、バックパッカーのボランティア達がコンピュータや部品、設備などを次から次に村に運んできた。 おかげで90台の中古のコンピュータを、12の村の学校とコミュニケーションセンターに分配し、無線ネットワークを拡大させてインターネットに接続、 まず教師を教育して、それら全てが障害なく運用されるようサポートした。 今日、ネットワークがミヤジ地区を変えてきている。 遠隔教育ネットワークを利用して、現在では学校内の優れた教師が他の学校でも指導を行っている。 また地元医療従事者は、ポカラの専門家のコンサルによって遠隔医療を実現した。 隔世されていた学生たちはインターネットを利用して高い技能を学んでおり、村人は土地の名産として水牛、蜂蜜、紅茶、ジャムなどをネット販売し、 トレッカーへキャンプ場の有料太陽電池式シャワーを提供している。 さらにナンギの村人は、図書館、診療所、新しい高校の教室を設立した。 その間マハビールは、ネパール全土への普及のために、首都カトマンズにて無線技術の許認可と機器への高関税を撤廃させた。 現在、52歳になるマハビールは控えめでありながらカリスマ性を持っている。 「私は何の担当もしていない」と彼は言うが、大きな原動力となっている事は間違いない。 ミヤジ地区の人々がこれからも自分たちのために継続していく事、それが必要だとも。 彼は自分にしか出来ない事をやってのけようと考えている。彼は決してその歩みを止めないだろう。 2007年、彼はマグサイサイ賞を受賞するにあたり、村を世界へつなげることにより遠く離れた山の中へ進歩をもたらした、 ネパールの無線ネットワークは彼の偉大なる発明だと、称えられた。

講演概要 - ネパールの山村における無線ネットワークの活用

私は社会的企業家であり、道や電気、コミュニケーションツールを持たない田舎の発展に尽力している。 現在では、学校や病院の設立、地域の経済発展および自然保護などの様々な共同体開発プロジェクトに関わっている。 いくつかのスライドで、どのように私たちが山中の僻地にインターネットをもたらしたか、そして田舎の人々がそれから利益をどうやって得ているかについて紹介する。 社会起業家として共同体開発をする際に、私は現代のコミュニケーショツールなしではスムーズに仕事が行えないことを痛感した。 そこで、2001年に無線技術を応用した固有の通信システムの構築を決定した。 しかし私たちには、無線技術の知識も装置を買うお金もなかった。 そのため、無線技術を使用するのに革新的な策をとる必要があったのだ。 ここで、私たちの背中を押した「必要は発明の母親」というイギリスのことわざを引用しよう。 村にとって革新的で豊かな発想が人を動かし、田舎の人々の生活が変わる助けにならねばならなかった。 その当時に、非常に短い範囲の屋内のWi-fi設備の寄付があった。 しかし我々は20kmを超えるものを欲していたため、それでは足りなかった。 自分達で数種類のアンテナを組立て、様々な範囲で試行を重ねた。 その結果、2002年に正常なWi-Fi無線が30km先まで届くことが判明した。 スライドは私たちが建てた木の上の中継局の画像である。 いくつかの中継局が確認できるだろう。 電力の面でも、私たちは大いに悩まされた。 対策としてソーラーパネルを使用したが、ソーラーパネルは季節風の期間、十分に働かなかった。 したがって、今では自転車と風力による発電機を併用している。 今日、私たちは、ネパールの各地に小規模無線ネットワークを構築し、50以上の村を繋げた。 スライドは無線ネットワークの画像の一例である。 実際には、電話と道路が整備される前に、村へインターネットがやってきた。 現在、人々は電話より安価なIP電話で連絡を取り合っている。 メールやチャット、オンライン新聞を読む人も少しずつ増えている。 また、遠隔医療プログラムを使って田舎の人々に医療扶助を提供している。 そのために私たちは、無線を活用して田舎の診療所を市立病院へ繋げた。 村人は、電子掲示板を利用してネット販売の広告を出している。 これら全てが、無線ネットワークの恩恵なのだ。 また新たな実証実験として、ヒマラヤ地方の気象を監視するのに無線ネットワークを使用している。 この気象監視システムの詳細については、私のプレゼンテーションの後、メンバーであるアーディット・シュレスタが話す。 長期的にこのプロジェクトを行うために、現在ではその方法を探っている。 私たちは、IP電話、インターネットサービス、送金サービス、事務作業サービスなどを、手頃な料金で村人に請求し、プロジェクトの持続を可能にしている。 また、より多くの村に無線ネットワークを広げるため、昨年から世界中の支持者の中に「1ヶ月1ドルの寄付を!」と呼ばれるユニークなキャンペーンを開始した。 それらも含めて、他国から非常に良い反応を得てきている。 最後に、我々がどのように無線ネットワークを構築し、それがネパールの農村地域で役立ってきたか、話す機会を与えてくれた事を感謝し、 この会議の主催者に一言お礼を申し上げます。

講演資料

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Aadit Shrestha (アーディット・シュレスタ) 氏

セッション講演者

Aadit Shrestha 氏

Remote Sensing and GIS, School of Engineering and Technology, Asian Institute of Technology. Research Associate

アーディット・シュレスタは、准教授としてアジア工科大学技術工学部リモートセンサー&GIS研究室で活動している。彼は、農業モニター/地滑りモニタ/氷河湖モニター/干ばつ大気汚染モニターなど、さまざまな環境応用のセンサーネットワークとシステムに携わっている。 また同時にネパールワイヤレス・ネットワークプロジェクトと協働している。このプロジェクトは、遠く離れたヒマラヤ地方において、無線ネットワーク環境を構築しています。このネットワークは、太陽光および風力エネルギーによって動いており、e-薬、e-教育、e-コマースを目的として利用されている。

講演概要 - ネパールのヒマラヤ地方における無線ネットワークを活用した気候変動モニターリング

ネパール無線ネットワークプロジェクトは、ヒマラヤ地方における農村へ、インターネットや通信サービスを提供するという目的を持って、ネパールの広範囲な地域で無線インターネットを構築してきた。 ネパール無線プロジェクトの作業が始まった時、多くの村々には道路も固定電話もなかった。 インターネットが最初にやってきたのは、マハビール・プン氏の努力があったからである。 おかげで今では村々において、無線ネットワークは、遠隔医療、遠隔教育、eコマースなどといったさまざまな目的が追加され利用されている。 これらの社会的な恩恵に加えて、このネットワークは、科学的そして長期的な利益を調査研究するような分野での利用も見出された。 ネパールのエベレスト地方における無線ネットワークは、ダム決壊による多大な洪水の危険性を孕む氷河湖の監視に利用されている。 氷河湖決壊洪水(GLOF)として知られるこの種の洪水は、村々を押し流し、生命、財産、土地など、巨額の損失を招く可能性があります。 地球温暖化のためにサガルマタ国立公園内のイムジャ氷河湖(5000m)は、急激に溶解する同じ名前の氷河によって、驚くべき速度で侵食され大きくなっている。 この湖は、ヒマラヤ地方全体の中で最も危険な湖のひとつだと特定されている。 2007年と2008年にネパール無線ネットワークプロジェクトは、湖の近くにフィールドサーバを設置すべくさまざまな国際機関とともに作業した。 フィールドサーバは、IPカメラをつけた装置と無線インターネットでつながっている。 2台のフィールドサーバは、湖の近くで監視画像を撮るために配置されている。 インターネットサーバへデータ送信するため、標高5000mの湖から標高3600mのナムチェバザールまで、27kmという長距離無線ネットワークを利用している。 コンジェ村(ナムチェバザールから2km)とチュックンリ村(湖から3km)と2つの中継局を建設する必要があった。 ヒマラヤにおける中継局間の22キロは長く高い。 中継局は完全に太陽光発電で動いている。 湖の近くの労働条件は、雪、氷、非常な低温、低気圧と厳しかった。 作業には結果として通常の2倍を要した。 2008年にリンクしてフィールドサーバは確立された。 現在、ナムチェバザールのフィールドサーバとカメラは稼動中で、以下のURLで画像を見ることができる。 http://fsds.dc.affrc.go.jp/data4/Himalayan/ ネパール無線プロジェクトのネットワークでは、ミャジ地区のコプラ(3600m)の気象観測所もまた構築運用してきた。 この観測所の目的は、フライトプラン決定のために事前に地域からデータを集めることで、実際にフライトをサポートしている。 ムスタン地区のポカラからジョムソムへの空路は、多くの観光客がトレッキングへ行くための、ネパールで最も人気のある路線のひとつである。 しかしながら、利用可能な空路の気候データはない。そのため飛行機は、雲と風を観察し、飛行継続か引き返すかの判断を行わなければいけない。 トレッキングロッジだけでなく中継局のあるコプラは、地形的に空路でもあるポカラとジョムソムの間にある。 気象観測所は、航空人にとって有用だと見出したAITを、最近の協働によりインストールした。 リアルタイムの気象データや画像がすぐにインターネットのサーバーに送信されている。 気象データは以下のURLにて閲覧できる。 http://www.hondalab.rsgis.ait.ac.th/weather/KhopraStation/ 気象データは、航空業界のためだけではなく、地域で気象と環境について勉強したい人々への貢献も期待される。

講演資料

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日置 純子 氏

セッションコメンテータ

日置純子氏

経済産業省 商務情報政策局情報政策課 課長補佐

昭和49年9月9日生まれ。京都大学を卒業後、平成9年、通商産業省(現 経済産業省)に入省。近畿通商産業局にて中小企業政策に携わった後、本省にて雇用・人材政策、競争政策、M&Aルール整備に従事。2007年通商白書を執筆後、デューク大学国際開発政策プログラムに留学し、修士課程を修了。平成21年7月より現職。



藤沼 広一 氏

セッションコメンテータ

藤沼  広一

総務省 情報流通行政局情報流通振興課 課長補佐

2000年 郵政省(現総務省)入省。国際周波数政策室係長などとしての勤務後、2004年に人事院長期在外研究制度により米国留学(スタンフォード大学学術修士号、コロンビア大学国際関係学修士号取得)。2006年の帰国後、総合通信基盤局(現情報通信国際戦略局)国際政策課において省の国際政策の統括業務を担当。2007年に内閣府 参事官補佐(総合科学技術会議)として国の科学技術関係予算の資源配分方針の策定業務等を行う。2009年7月より現職。主に、ICTと気候変動に関する政策立案や国際対応 を担当。


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第2セッション

佐々木 俊尚 氏

セッション司会者

佐々木  俊尚 氏

ジャーナリスト

1961年生まれ。早稲田大学政経学部中退。毎日新聞社、月刊アスキー編集部を経てフリージャーナリスト。近著は「2001年新聞・テレビ消滅」(文春新書)「仕事をするのにオフィスはいらない ノマドワークのすすめ」(光文社新書)。



小池 良次 氏

セッション講演者

小池良次 氏

IT ジャーナリスト・在米

米国のインターネット、通信業界を専門とするジャーナリスト/リサーチャー。「小池良次の米国事情(日本経済新聞社ウェブ)」「映像新聞」「ウイズダム」などで連載を持つほか、インターネット白書、ケータイ白書、などに特別レポート。早稲田大学非常勤講師、早大IT戦略研究所客員研究員、国際大学グローコム・フェロー。(1956年、福岡生まれ)主著:「電子小売店経営戦略」、「第二世代B2B」、「クラウド」(いずれもインプレス社刊)

講演概要 - Google Waveとクラウド時代の本質

グーグルが発表した新しいコミュニケーション・ツール「Google Wave」は、従来のチャットやメール、統合通信ツール(Unified Communication Tool)とは違うのだろうか。また、グーグルにとって、Waveはどのような戦略的な意味をもつのだろうか。今回は、SNSという観点から、こうした点を考察してみたい。



林 信行 氏

セッション講演者

林 信行 氏

ジャーナリスト

技術的視点にとどまらずライフスタイル/ワークスタイル、そしてデザインといった切り口で取材・執筆を行うITジャーナリスト。インターネットの新トレンドや携帯電話、アップル社やグーグル社の戦略などをテーマに主要な新聞、雑誌、Webニュースに記事を執筆。多数の著書も持つ。米仏韓の海外メディアにも記事を提供。2007年1月のiPhone発表以降、積極的に講演活動を行なう。主な著書に「iPhoneショック」(日経BP社刊)、「アップルの法則」、「進化するグーグル」(青春出版社)などがある。

講演概要 - ソーシャルメディア×スマートフォン=地域に強い情報提供

ソーシャルメディアは、情報過多のインターネットの中から、個々人にとってより関心の高い情報を、時間軸と親密軸を使って、たぐり寄せるしくみだった。今後、このソーシャルメディアの利用が、パソコンからiPhoneに代表される次世代スマートフォンに移行していくことで、ここに空間軸が加わる。地域に関する情報を印刷物として大量に用意し市や町の施設にまとめ置くのではなく、閲覧者が今いるその場で、電子的に引き出すことができるようになりつつある。無駄な印刷も不要で、図や文字の拡大縮小も自由にできれば、目の不自由な方には読み上げもしてくれるメディアが、今、まさに現実の形になりつつある。発表では、そうした技術の実演も交えつつ、観光にも、地方行政にも役立つこの技術をどう捉え、活用していったらいいかを論じたい。 

講演資料

講演資料のダウンロード先は、講演当日の配付資料でお知らせ致します。



木暮 祐一 氏

セッション講演者

木暮 祐一 氏

武蔵野学院大学 国際コミュニケーション学部 准教授

1980年代後半より日本の携帯電話業界動向をウォッチし、携帯電話やモバイル通信関連の記事や書籍を執筆し続けてきた。2000年にはアスキーで携帯電話情報サイトを立ち上げ同サイト編集長に。のちコンテンツ業界を経て、2004年11月に携帯電話研究家として独立。また、主要大学で携帯電話関連の講義などを担当するようになる。2007年、携帯電話の遠隔医療応用をテーマに博士(工学)の学位を取得、同年より武蔵野学院大学客員教授、2009年より現職。1000台を超えるケータイのコレクションも保有している。

講演概要 - ソーシャルメディア、社会インフラとしての、ケータイの役割と可能性

モバイル(ケータイ)で利用されることが多くなったソーシャルメディアについて、ケータイの特性を踏まえた上でどのような点で相性がいいのかの見解を示す。また、社会インフラとしての役割がますます高まっていくケータイであるが、こうしたケータイの社会的役割とソーシャルメディアの相乗効果、あるいは課題などについて話題提供を行いたい。

講演資料

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山戸 康弘 氏

セッションコメンテータ

山戸 康弘 氏

大分県 商工労働部情報政策課長

  • 1955年、大分県中津市、生まれ
  • 1980年、大分県庁に入る。
  • 1985年~1990年 電算システム課勤務
    大分県庁OA化推進担当。汎用機による大規模システム開発
  • 1991年~1992年 情報化推進室勤務
    第1次大分県地域情報化計画策定。コアラ担当。
  • 1995年~1998年 現IT推進課勤務
    パソコン一人一台計画策定。大分県庁電子メールシステム導入
  • 1999年~2005年 (財)ハイパーネットワーク社会研究所事務局長
  • 2006年~2008年 企画振興部IT推進課
  • 2009年~    現職



藤野 幸嗣 氏

セッション司会者

藤野  幸嗣 氏

特定非営利活動法人 NPO観光コアラ
理事、ソーシャル・メディア・オーガナイザー

大分市在住。大分コアラの発足以来のメンバー、地域の活性化はネットの活用からということで、地域における利用者サイドからのネット活用支援が活動のコア。最近はソーシャルメディアを地域に導入するためのアプローチが主な関心事。仕事は建設会社で企画担当、大分大学でソーシャルメディアの活用を指導。他にも様々な企業や組織のネット活用の支援を行っている。ハイパーネットワーク社会研究所共同研究員。

講演資料

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第3セッション

神成 淳司 氏

セッション講演者

神成淳司 氏

慶應義塾大学 環境情報学部 専任講師

神成淳司 博士(工学) 情報科学、農業情報科学、情報政策。
1994年慶應義塾大学環境情報学部卒業。1996年同大学大学院政策メディア研究科修了。2003年岐阜大学工学研究科博士後期課程修了。1996年よりIAMAS(国際情報科学芸術アカデミー・情報科学芸術大学院大学)に着任。この間、岐阜県情報技術顧、(独)防災科学研究所客員研究員等を兼務。2007年4月より、慶應義塾大学環境情報学部専任講師。現在に至る。経済産業省産業構造審議会委員、農林水産省情報科学活用研究会委員等を兼務。現在、介護福祉、金型、板金、農水産、流通、卸、小売り等様々な分野のプロジェクトを手がけている。

講演概要 - Agri-Informaticsの実践、センサー活用による農産業分野の革新

センサーの活用により農産物の生育環境を24時間計測解析してデータベース化。失われつつある栽培技術の伝承に役立てるとともに、消費者、流通業を含めたネットワークを通じて共有することで、食の安全と農産業の最適化を実現する社会システムとしてのITの活用を目指している。



森 由美子 氏

セッション講演者

森 由美子 氏

特定非営利活動法人 パンゲア 理事長

Saint Mary’s College, California 卒業. 児童心理学・幼児教育学を専攻。UCLA大学院にて比較教育を専攻、中退。玩具メーカー(株)トミーで幼児玩具開発事業室室長を務め、国内外の玩具賞を受賞。独立後、MITメディアラボにおいて客員研究員を努める。01年(株)CSK の大川センターの総合プロデューサとして子どもためのワークショップセ ンターを企画・立ち上げる。03 年のNPO 法人パンゲアを創立し理事長を務める。05年日経ウーマンオブザイヤー2006(キャリアクリエイト部門)受賞。

講演概要 - 子ども達を介した Youth Mediated Communicationモデルの農業展開

ネットを通じた途上国の自立支援の課題のひとつである大人の情報リテラシーや識字率の低さを、子ども達の向上しつつある情報リテラシーを生かすことで補い、農業や医療に関する情報を子ども達を介して保護者につなげようという構想を提案する。



木本 直實 氏

セッション講演者

木本 直實 氏

じんわり村 村長

2000年に神戸から大分へ移住して農業生産者と交流するうち、日本の食と農の問題点 に気付く。まずは生産者が幸せになってはじめて、消費者にひろく恩恵がもたらされると 確信し、ひとりで活動を始める。2004年にネットショップじんわり村を立上げ、村長に就任。「すごい!」と感動した生産者が作る安全で美味しい食べものとその作り方を紹介、販売。2005年から『食と農と健康と環境はすべてつながっている』を基本理念とした講演活動をじんわりと継続中。

講演概要 - 食と農を育てるこだわり自然食品通販“じんわり村”奮闘記

ネット通販を生かして、作り手の顔が見える、安心安全で美味しいこだわりの食べ物を全国から厳選して提供。どのように作っているか、どのような人がどのような思いでつくっているかなど、栽培の情報や生産者の声を届けることを通じて消費者と生産者を結び日本の食と農を育てることに取組んでいる。



杉井 鏡生 氏

セッション司会者

杉井 鏡生 氏

自営リサーチャー

東京から参加。経済統計関係の雑誌編集者を経てフリーの情報通信関連リサーチャーに転職。地域の情報化、企業の情報活用、コミュニケーション・ネットワークなどについて調査・執筆。最近はあまり働かずパンを食べ歩くのが趣味。


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第4セッション

豊田 充崇 氏

セッション講演者

豊田 充崇氏

和歌山大学 教育学部 准教授

和歌山大学教育学部卒・同大学院教育学研究科修了。1997年、和歌山県美里町立美里中学校教諭に採用。以後5年間、情報教育に関する実践的研究を行う。2002年和歌山大学教育学部講師採用。2006年同准教授。専門は教育工学、情報教育、ICTの教育利用等。ここ数年は、ネットモラル指導のための効果的な授業実践について研究中。フィールド・実践的研究を中心として、現在でも自ら各種学校にて「出前授業」を実施し、子どもたちの実態を直に掴むことに努めている。

講演概要 - ネットの活用から学ぶ!効果的なネットモラル教育とそのための条件整備

実際に学校現場でネットモラル教育を実践してきた経験から、子どもたちのネット利用の実態と必要とされるネットモラル教育とは何かを解説。またそうした取り組みを進めるために必要な授業実践、教材、教師の指導力などを提案する。子どものネット利用を制限・統制・管理するのではなく、ネットを正しく快適に使いながらネットモラルを学ぶことを提案します。

講演資料

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Yang Soon-ae (ヤン・スンエ) 氏

セッション講演者

Yang Soon-ae氏

韓国地域情報開発院 主席研究員

ヤン・スンエは韓国地域情報開発院(KLID)主席研究員。1990年代半ばからIT政策や電子政府の分野において、多くの研究プロジェクトに関与してきた。最近は、地域および国家のレベルでの情報資源管理、電子政府サービス、電子民主主義に関心を持っている。現在、彼女はいくつかの地方自治体情報化推進委員会で委員を務めている。英国エディンバラ大学において人工知能の博士号を取得。

講演概要 - 韓国情報環境~急激な電子政府ウェッブサービスがもたらしたもの

韓国は先進的な電子政府を実現している国のひとつではあるが、必然的にサイバー空間や個人情報における犯罪といった副作用をもたらしている。今回はまず韓国における電子政府サービスの実情から、関連する情報セキュリティやプライバシーの問題について議論するものである。

講演資料

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松木 康司氏

セッション講演者

松木  康司氏

特定非営利活動法人 障害者UP 大分プロジェクト 理事長

1958年生まれ、1980年代からネットを通じてのコミニュケーションに興味を持ち当時はパソコン通信、現在はブログや電子メール等を通じて障害を持つ方への電子情報アクセスと支援、社会への認知のための活動を行っている。

講演概要 - 障害者が使いやすいネットコミュニケーション環境とは

例えば、Twitterは仕組みがシンプルでテキストベースであるため、目が不自由でも比較的使いやすい。操作・画面構成がシンプルなものは低機能でも、障害を持つ人達にとっては工夫の余地も有りノウハウも蓄積されているため操作の負担が軽くてすむ。高度な機能は一般的には操作性向上の一躍を担っているはずであるが場合によってはアクセスが困難、または操作の負担増となり本来の目的以外の労力を求められる。障害を持つ人達がコミュニケーションツールをうまく使いこなすことができれば、多くの人とのやり取りができ、顔が見えなくても学ぶことはとても多い。そうした経験が、いずれは社会貢献の基盤につながるのではないか。

講演資料

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七條 麻衣子 氏

セッション講演者

七條 麻衣子氏

財団法人ハイパーネットワーク社会研究所 ネットあんしんセンター 研究コーディネータ

平成16年に豊の国ITサポータとして、初心者のIT利用相談に応じる。 平成17年から21年にかけ、大分県立芸術文化短期大学情報処理実習助手、 同短大ならびに大分大学にて非常勤講師として情報教育を担当する。 今年度6月より現職。ネットあんしんセンターにて専属相談員に従事。

講演概要 - ネットあんしんセンターへの相談内容から考える情報環境問題

地域の情報モラル・情報セキュリティ向上を目指して、今年6月に大分で開設した「ネットあんしんセンター」の取り組みの現状と今後の課題、また取り組みから見えてきたことについて紹介する。



大分県内の高校生

セッション講演者

講演概要 - 高校生が考えるケータイの使い方

具体的な取り組みについて、大分県内の高校生が発表します。



関根 千佳 氏

セッションコメンテータ

関根 千佳 氏

株式会社ユーディット

日本IBM SNSセンター課長を経て、98年に㈱ユーディットを設立、現在に至る。 高齢社会日本で、ITを道具に誰もが社会参加できるよう、IT機器やWebサイトを使いやすくし、地域を活性化するコンサルティングを行っている。 総務省情報通信行政・郵政行政審議会、国土審議会政策部会、経済産業省日本工業標準調査会、内閣府バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰委員会など、各省庁や自治体の審議会等に多数参加。 美作大学客員教授、東京女子大学・新潟医療福祉大等の非常勤講師。NTTドコモモバイル社会研究所理事。インターネット協会評議員。日本ペンクラブ会員。



渡辺 律子 氏

セッション司会者

 渡辺 律子氏

ハイパーネットワーク社会研究所 研究企画部長

大分県立芸術文化短期大学等を経て現職。教育におけるコンピューター およびネットワークの活用を専門に研究。とくに地域の青少年、 高齢者など「情報弱者」にかかわる問題に関心をもち、インターネット 安全教室の講師を務め、最近は教育現場および企業経営にかかわる 「情報モラル」に関する全国的な普及啓発活動に従事している。



セッション4のプログラムはこちらからご覧になれます。



第5セッション

会津 泉 氏

セッション司会者・講演者

会津  泉 氏

ハイパーネットワーク社会研究所 副所長
多摩大学 情報社会学研究所 教授・主任研究員(兼任)
衛星ブロードバンド普及推進協議会事務局長
日本インターネットドメイン名協議会幹事

1952年仙台市生まれ。1986年ネットワーキングデザイン研究所設立。 1991年国際大学GLOCOM企画室長、1993年ハイパーネットワーク社会研究所研究企画部長を兼任。1997年マレーシアにアジアネットワーク研究所を設立。2000年東京に戻り、国際大学GLOCOM主幹研究員。2002年ハイパーネットワーク社会研究所副所長、2004年多摩大学情報社会学研究所研究員(兼任)、現在に至る。 主な関心領域はコミュニティネットワーク、ネットワーク社会・ガバナンス・政策論、途上国でのネットの発展プロセス、情報セキュリティ政策など。
著書

  • 『パソコンネットワーク革命』(1986年日本経済新聞社)
  • 『進化するネットワーク』(1994年NTT出版)
  • 『アジアからのネット革命』(2001年岩波書店)
  • 『インターネットガバナンス』(2004年NTT出版)
訳書
  • ハワード・ラインゴールド著『バーチャル・コミュニティ』(1994年三田出版会)
  • 同『スマートモブズ』(共訳2003年NTT出版)など。

講演資料

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宇津宮 孝一 氏

セッション講演者

宇津宮  孝一 氏

ハイパーネットワーク社会研究所 所長
大分大学 工学部 知能情報システム工学科 教授

1945年大分県生まれ。68年九州大学工学部電子工学科卒業,同年九州大学大型計算機センター助手,77年工学博士,同年情報処理教育センター助教授を経て,86年大分大学工学部教授。98年工学部長,2002年副学長,ハイパーネットワーク社会研究所所長,05年大分TLO常務取締役,06年総合情報処理センター長。70年代からOS,研究教育用システム,計算機ネットワークの研究開発に携わってきたが,最近は,VR,3次元造形,分散仮想環境・複合現実感,センサネットワークなどを研究している。 主な業績として,VRや3次元モデラなどの論文多数,訳書にJ.L.ピータソン:オペレーティングシステムの概念,培風館(87年),発明に土木工事測量・施工支援システムがある。また,地域の産学官民連携活動に参画し,大分県地域情報化計画や豊の国ハイパーネットワーク構想の策定,大分TLOの設立にも関わった。



公文 俊平 氏

セッション講演者

公文  俊平 氏

ハイパーネットワーク社会研究所 理事長
多摩大学 情報社会学研究所 所長

1935年高知県生まれ。東京大学経済学部、同大学院を経て、 1968年米国インディアナ大学経済学部大学院にてPh.D.取得。東京大学 教養学部教授を経て、1993年~2004年国際大学グローバル・コミュ ニケーション・センター所長を務める。2004年4月より多摩大学教授・ 多摩大学情報社会学研究所所長就任。現在に至る。他に、ハイパーネット ワーク社会研究所理事長、情報社会学会会長、新日本未来学会会長、CAN フォーラム名誉会長を兼任。 主な著書として、『情報文明論』(1994年、NTT出版)、『情報社会学序説』 (2004年、NTT出版)など。

講演資料

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