公益財団法人への移行と代表理事の交代についてのお知らせ

  • 2013年6月 4日(火) 17:27 JST

公益財団法人への移行と代表理事の交代についてのお知らせ

ハイパーネットワーク社会研究所(本部大分市)は、1993年3月、当時の通商産業省(現経済産業省)と郵政省(現総務省)から認可を受け、財団法人として設立されました。公益法人制度改革に伴い、この度、公益法人認定を受け、4月1日をもって公益財団法人へと移行を行いました。これに伴って、以下の新体制が発足しましたことをお知らせいたします。


(新任)
■理事
 会津 泉 代表理事・所長(多摩大学情報社会学研究所主任研究員・教授)
 青木栄二 専務理事・副所長(旧財団法人事務局長)
 倉原浩志 理 事(大分県商工労働部情報政策課長)
 高木 寛 理 事(インターネットプライバシー研究所取締役)

■評議員
 公文俊平 評議員会会長(旧財団法人理事長)
 愛川義政 評議員 富士通九州システムズ 執行役員
 関根千佳 評議員 同志社大学政策学部 教授
 西山英将 評議員 大分県商工労働部長
 福井雅輝 評議員 日本電気 執行役員常務
 山内安博 評議員 NTTコミュニケーションズ 経営企画部事業戦略担当部長

■監事
 兒玉雅紀 大分銀行執行役員
 佐藤俊明 豊和銀行執行役員

(退任)
 宇津宮孝一 移行認定時の代表理事(理事長・所長、旧財団法人専務理事・所長)


「ソーシャルファブ」の推進へ

本研究所は、設立以来一貫して「高度なネットワーク社会(ハイパーネットワーク社会)」の実現のための諸活動に取り組んできました。公益法人への移行と設立満20年を迎えた機会に、創設の主旨を活かしつつ、さらに深く、大分の地域社会に貢献できる活動を強化し、九州、日本全国、グローバルなネットワーク社会の発展に結びつくことを目指し、「ソーシャルファブの推進」を中心とする新たなビジョンを掲げて進もうと、一同決意を新たにしているところです。

新たに評議員会長に就任した公文俊平は、
来たる20年は、「第三次産業革命」と「第一次情報革命」が同時進行し、 その中心に、人びとが3Dプリンターなどのデジタル工作機械を駆使する「ファブラボ」活動を基軸とする「ソーシャルファブ」の流れが到来し、インターネットに勝るとも劣らない大きな社会変化が起きるでしょう。
と予測しています。

本研究所としても、このビジョンについての調査・実証研究を進め、本年9月に開催を予定している別府湾会議で、「ソーシャルファブの推進」をテーマに、新たな情報社会の到来についての議論を進める予定です。

代表理事に就任した会津泉は、
公文が示唆している「ファブラボ」をめぐる状況は、1990年代にインターネットと出会ったときの状況とよく似ています。さらに大きな可能性、ネットワーク社会における人間の活動が、モノを作るプロセスにまで広がり、互いに共有することが実現するものと信じています。この「ソーシャルファブ」の動きを本格化させるための研究・実践活動に、所員ともども、全力で注力していきます。
と語っています。


新たに代表理事・所長となった会津は1980年代にパソコン通信の普及活動を推進、大分コアラと協力して「ネットワーキングフォーラム」を全国で開催、90年代には、公文俊平所長(当時)のもとで、インターネットの日本への導入・推進、グローバルな協調活動を手がけ、2000年代には世界情報社会サミット、インターネットのグローバルガバナンスに関連の活動に参加し、日本ではブロードバンド、IPv6など、インターネット関連の政策議論にも参画しました。
本研究所では、「別府湾会議」、「情報モラル」、「情報セキュリティ政策実態調査」「ケータイ甲子園」などのプロジェクトに従事してきました。2011年東日本大震災以降は、「情報支援プロボノ・プラットフォーム(iSPP)」設立に加わり、ICT活用による支援活動を模索し、被災地を訪問し、「情報行動調査」、「IT支援実態調査」などを実施し、報告書を発表しています。

注:「ファブラボ」とは、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)のガーシェンフェルド教授が提唱した、レーザーカッター、3Dプリンターなどのデジタル工作機械を駆使して、自分たちの欲しいもの、必要なものをコミュニティで製作・共有する拠点としての工房のこと。2013年5月現在、全世界に約300カ所、日本には10数カ所存在し、今後急速に普及していくとみられる。
「ソーシャルファブ」とはこのファブラボを中心として、人々がコミュニティをつくり、互いに知恵とものづくりのプロセスを共有し合う、あらたな社会的な運動のことをイメージした言葉で、田中浩也慶應義塾大学准教授らが提唱しています。

2013年6月3日 公益財団法人ハイパーネットワーク社会研究所


【ご参考】

会 津 泉 略 歴 (2013年6月現在)
1952年仙台市生まれ。高校卒業後、印刷会社に入社し、印刷の現場、営業に従事した後、海外向け広告宣伝・広報の制作に携わる。1985年に独立、東京にネットワーキングデザイン研究所を設立し、大分コアラとともにパソコン通信の普及活動を推進。パソコン通信の全国会議「ネットワーキングフォーラム」の企画・開催(東京、大分、富山、仙台、滋賀、神奈川、小樽、ソウル、桐生、藤沢)。米国、欧州、アジア各国のネットワーカーとの国際交流に尽力 1990年代は、国際大学グローバル・コミュニケーションセンター(GLOCOM)に参加し、インターネットの普及活動・政策研究に取り組む。
1993年、大分に新設された財団法人ハイパーネットワーク社会研究所の事務局長に就任、その後研究企画部長として「別府湾会議」などを担当。
1997年より2000年まで、マレーシアに事務所を設置し、アジアにおけるインターネットの普及、インターネットのドメイン名国際管理組織ICANNの設立、デジタルデバイドなど国際的な政策課題の研究・実践に取り組む。Asia-Pacific Internet Association事務局長を兼任。
2000年、東京に戻り、世界情報社会サミット(WSIS)、インターネットガバナンスなどのグローバルな政策議論に市民社会メンバーとして積極参加し、利用者中心のネット社会の発展をめざす活動を推進してきた。
ハイパーネットワーク社会研究所においては、副所長として「別府湾会議」「情報モラル」「ケータイ甲子園」などの企画・実施、「欧米セキュリティ調査」などの調査研究活動に従事してきた。
2011年、東日本大震災後、「情報支援プロボノ・プラットフォーム」設立に加わり、ICTの活用による支援活動を推進し、今日に至る。

●現在の公職
国連インターネットガバナンスフォーラム(IGF)諮問委員
総務省「IPv6の高度利用研究会」委員
情報社会学会 理事
多摩大学情報社会学研究所 主任研究員・教授(兼務)

●研究分野・関心領域
・NPO/NGO/市民社会/ネティズンのガバナンス論
・ネットワーク社会論、コミュニケーション論
・アジア・途上国におけるインターネットおよびICTの普及政策
・地域ネットワークの社会システムとしての成立原理とそのプロセス
・インターネットガバナンス論
・災害支援・危機管理へのICTの応用

●著 書
『はじめてのあっぷる』(共著・小学館1984年)
『パソコンネットワ-ク革命』(日本経済新聞社1986年)
『進化するネットワーク』(NTT出版1994年)
『入門インターネット・ビジネス』(共編著・日本経済新聞社1996年)
『アジアからのネット革命』(岩波書店 2001年)
『インターネットガバナンス』(NTT出版2004年)
『3.11 被災地の証言』(共著・インプレス2012年) ほか

●訳 書
『スカリ-』(John Sculley 早川書房1988年)
『ネットワ-ルド』(Albert Bressand 東洋経済新報社1991年)
『バーチャル・コミュニティ』(Howard Rheingold 三田出版会1995年)
『スマートモブズ』(Howard Rheingold NTT出版2003年8月刊・共訳) ほか

●受 賞
1988年 ENA(Electronic Networking Association)より、グローバル・ネットワーキングづくりに貢献したとして、デビッド・ロデール賞。
1990年 韓国 Electronic Mail Pal (EMPAL)より、日韓ネットワーカーの交流親善に貢献したとして感謝盾。
1995年 『進化するネットワーク』(NTT出版1994)で、電気通信普及財団テレコム社会科学賞。
1996年 「インターネットの進化発展の意味」(『情報処理』1995年10月号)で、情報処理学会1996年ベストオーサー賞。


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